はじめて受診や相談に病院を訪れた際、まずお話しをお伺いするのが、医療相談室のスタッフです。
医療相談室は、精神医学ソーシャルワーカー(PSW)4名で構成されており、全員が精神保健福祉士・社会福祉士といった国家資格をもつ福祉の専門家です。
病院を訪れる人々は多様な問題を抱えている場合が少なくありません。
その問題とは、身体・医療的な問題、精神・心理的な問題だけにとどまらず、雇用・経済的な問題、及び社会・文化的な問題など様々です。
ソーシャルワーカーはとりわけ「ソーシャル」な問題、つまり社会的な問題の解決をはかります。
医療がより効果的に機能するように様々な援助技術を用いての働きかけ(ワーク)を行うのです。
社会的な問題の解決とは、「その人と、その人をとりまく環境」が円滑に機能することで、
特に精神科・神経科の疾患や障害の克服には欠かせません。
具体的には次のような援助を行います。
1.受診受療援助
ご本人・ご家族に限らず、地域住民や関係機関からの相談を受けたり、医療一般に関するオリエンテーションから、精神科夜間救急の対応まで行います。
2.入院援助
入院治療が必要になった場合の状況把握や治療に必要な情報の収集を行い、治療計画の策定に参画します。
3.退院援助
社会復帰への状況整備や退院先の選択などに伴う援助から、ご本人・ご家族の不安・葛藤の軽減をはかったり、
退院後の生活設計の援助や助言・指導を行います。
4.療養上の問題調整
ご本人やご家族の訴えに対しての直接介入による助言や指導、治療上必要な外出・外泊に向けての援助、
療養上必要な物品の確保を行います。
5.経済問題調整
様々な制度を活用して経済的な不安を取り除き、財産上の不利益を被らないようにします。
また、ご本人の金銭運用に関する助言や指導も行います。
6.就労問題調整
転職・復職・就職に伴う助言や指導、ご本人と職場の関係改善調整から、就労につながる各種施設との連絡調整を行います。
7.住宅問題援助
住宅の確保・維持から、入院の長期化などによる立ち退きなどの援助や代行を行います。
8.家族問題調整
家族間に生じる様々な問題の解決から、家族病理問題の調整、ファミリーケースワークと呼ばれるご家族の支援や調整・援助を行います。
9.心理・情緒的援助
ご本人・ご家族への心理的サポートを通じて、受診や療養に対する不安や葛藤の軽減をはかります。
10.心人権擁護
ご本人の人権に関わる訴えの整理や確認し、法的な権利保障の説明や利用の援助や、精神障害者への偏見や差別への啓蒙を行います。
11.グループワーク
病院家族会を組織して家族教室などを行い、ご家族の治療への参加を推進します。
また、入院されているご本人には、集団精神療法を医師・看護とともに行います。
12.地域活動・地域支援
精神障害者のグループホームを運営し、地域の作業所や地域家族会との連携を行います。
13.その他
精神保健福祉に関する情報の収集・整理、社会資源の開拓、関係各機関との連絡調整、院内の医療チームへの参加など、
様々な活動を展開しています。